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2016年8月7日
看病や介護の必要な犬の病気の中には、歯磨きで防げる疾患もあります。
愛犬の歯磨きをしていないという方は少なくありませんが、他の病気に繋がる前に口の中をチェックしましょう。
・口腔トラブル
歯の汚れは付いたばかりなら落とせますが、石灰化して硬い歯石になると、歯ブラシでは取ることができません。
歯と歯の間や、歯と歯茎の境目にできやすい歯石は細菌の温床となり、虫歯や歯肉炎、歯周病(歯槽膿漏)の原因になります。
また、大きくなった歯石が歯茎を傷付けて腫れることもあります。
歯のぐらつきや歯茎の痛みで食事を嫌がると、健康維持に必要な栄養が摂れなくなります。
・誘発する病気
上の歯の炎症が鼻の中まで届いてしまい、歯茎から鼻腔にかけて穴が開くことで、鼻腔炎になってしまうことがあります。
また、下の歯の根本から顎の骨にかけて溶けて薄くなり、骨折する場合もあります。
奥歯にできた炎症が、頬や目の下に広がって腫れたり、化膿して破裂したりします。
このように、別の症状が出るまで進行してしまうと食事がしにくいばかりでなく、痛みと不快感で日常生活に支障が出てしまいます。
さらに、歯周病の炎症から菌が体内に入ると、血液の流れにのって全身に細菌が広がる菌血症となり、どこで重篤な症状が出てもおかしくありません。
細菌性の肺炎や心臓病の原因ともなり、肝臓や腎臓にも影響が出ると言われています。
・歯磨きのやり方
ワンちゃんの歯磨きをするときは、膝の上に仰向けに寝かせると両手が使えます。
動いてしまう子は、おすわりの状態で後ろから抱っこして、両肘で肩を押さえながら左手で顎を固定すると、右手で磨けます。
最初は指に巻き付けたガーゼで口元を撫でるところから慣れさせて、次第に歯や歯茎を撫でたり、歯の根本と歯茎の境目をマッサージしたりします。
飼い主さんが怖がるとワンちゃんも不安になるので、優しく声をかけながら淡々と歯磨きしてください。
病気に負けない体を作るためにも、しっかり食べられる強い歯と歯茎が必要です。
食後は歯磨きの習慣をつけて、口の中から健康に気を付けましょう。
プロフィール
ペットライフ吉造 代表 上野 亮二
ペットライフ吉造では、ペットトレーニング、ペットホテルサービスを行っています。飼い主さまが困った時にすぐに手を伸ばせられる存在でありたいと思っています。
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