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ペットのためにも災害に備えよう

2016年7月18日

災害に備えよう

近年、日本では大きな自然災害が多発しており、それに伴って、ペットも避難生活を送らなければならない場面が増えてきています。日ごろから「いざという時の為に」を心がけておくと、実際に何かが起こった際にペットも飼い主さんも困ることが少なくて済みそうです。

今回は、日常生活でしておくべきことをピックアップしてみました。

 

・家の防災対策

犬が普段居る場所の周りに倒壊するものがないか、あるいは外飼いの場合は鎖や首輪が切れて逃げ出してしまう状況ではないか普段から気を配りましょう。

 

・日常的なしつけ

避難生活となった場合に、他の人に迷惑をかけないためにも、キャリーバックやクレートなど、所定の場所で大人しくできるようにしておきましょう。また、「マテ」や「おいで」など基本的な指示にはきちんと従えるようにしておきましょう。

 

・健康管理

避難生活で健康状態を良好に保つためにも、予防接種や寄生虫の定期的な駆除を行い、衛生的に過ごせるようにしておきましょう。

 

・迷子防止策

飼い主さんが意図しなくとも、パニックになった犬がどこかにいってしまったり、災害の状況によりはぐれてしまうことがあります。首輪に鑑札や迷子札をつけたり、マイクロチップを装着しておくと素早い発見につながります。マイクロチップは15桁の個体識別番号が記録された12mmほどのカプセルを動物の首の皮膚下に挿入する為、首輪につける迷子札のように紛失の心配がありません。動物病院で一度挿入してもらえば、基本的に一生その犬の飼い主の情報が読み取れることになりますので安心です。(住まいや飼い主が変わった場合は変更届を出さなければいけません)

 

・避難グッズの準備

最低限必要な物は ①首輪・リード②フード・水(5日分以上)と言われています。また、常用薬がある場合は必ず持ち出すようにします。その他にも排泄物処理用品や食器など避難生活が長くなることも想定しておくとよいでしょう。

日ごろから心がけておくことは意外と多いですが、しつけなどは今日明日といった短期間でできるものではありません。「うちの子は好き勝手させてるなぁ~」「やたらと吠えるけど放置してるなぁ」など、ワンちゃんの行動を改めて見直し、早めの対策を講じておくのが良いかもしれませんね。

 

災害に遭った時には

前回、日ごろからの災害への備えについてご紹介しましたが、今回は実際に災害が起こった際に飼い主さんが取るべき行動について考えてみたいと思います。

 

・人とペットの安全確保

まず自分の身の回りの安全を確認した上で、ペットの様子を確認します。ケガをしてないかといった体調のチェックを行ってから、室内でも首輪とリードをつけ、クレートなど安全と思われる場所に待機させます。普段と違った状況の中、ペットもいつもと違った行動を取る恐れがありますので、十分な注意を払いましょう。

 

・同行避難が原則

飼い主さんが避難しなければならなくなった場合、ペットを避難所に連れて行っても良いものか迷われる方もいるでしょう。実際、東日本大震災では、一時的な避難ということでペットを残してきたものの、家に戻る目途が経たず、辛い思いをされた飼い主さんも多数いらっしゃったようです。これらのペットを後日回収し、飼い主さんに届けることは大変な労力を必要とすることもあり、環境省は原則として避難する際は「ペットを同行しての避難」を掲げています。

もし、外出中に災害が起こってしまった場合は、その状況に応じて、飼い主さんがペットを迎えに自宅まで戻るのか、警察署あるいは自治体の動物担当部署に相談するかを判断して行動しましょう。

 

・避難先でのマナーと管理

避難所や仮設住宅にはたくさんの人が集まるため、動物アレルギーのある方や動物が居る状況に慣れられない方もいらっしゃいます。特に衛生面では、犬を飼っている者にとってはさほど気にならない、抜け毛やよだれ、物をなめるといった事でさえ、嫌な人にとってはストレスに感じるものです。

また、むやみに吠えたり、よそに人や犬に対して過度な警戒心を起こして咬みつくようなことのないよう、十分に気をつけなければなりません。

ペットをどのような管理下で避難所に置くかはその時その場所によって対応が違うと思われますが、どのような管理下でも問題を起こさなくて済むよう、日頃からしつけを行っておきましょう。

 

災害時だからこそペットの存在が心の支えや癒しになることはきっとたくさんあるでしょう。飼い主さんとペットが共に心身健康で災害を乗り切れるよう、今一度、考えていただければと思います。

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