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2020年1月18日
近年では犬の平均寿命が延びたことにより悪性腫瘍に侵される犬も増え、犬の死因のトップが悪性腫瘍によるものであるといわれています。
今回は、犬の悪性腫瘍について代表的な種類や治療法について簡単にご紹介致します。
リンパ節は犬の体のあらゆる部分に存在し、犬の場合は約80%もが体の表面部分のリンパ節が腫れると考えられています。
これを「多中心型」と呼びますが、多くの場合は顎下部分の腫れによって飼い主が気づくようです。
悪性リンパ腫にはこの他に消化器型、皮膚型、縦隔型などがあり、リンパ腫が発生する部位によって現れる症状は様々です。
犬の場合、肥満細胞腫は主に皮膚上に発生する癌であり、人間の場合は良性腫瘍ですが犬の場合は悪性となり転移しやすいのが特徴です。
細胞の中にヒスタミン、ヘパリン、セロトニンなどが含まれており、これらは化学物質の一種であるため腫瘍が引き起こされた部位に炎症が起こることが殆どです。
血管肉腫は血管の内皮由来の悪性腫瘍であり、症状が最初に現れる原発性の腫瘍であれば脾臓や肝臓、心臓、左心耳、皮下組織などに多く発生し、犬の脾臓に発生する癌の中では何と約2/3程度が血管肉腫であるといわれています。
血液を通じて転移、または腹腔内に播種されたりして転移することがあります。
骨肉腫は強い痛みを引き起こす悪性腫瘍であり、大抵は四肢に現れますが稀に顎や頭蓋骨、骨盤や肋骨などに発生することもあります。
犬の原発性骨腫瘍の中では一番多く発生すると考えられており、骨格系悪性腫瘍のうち約85%程度を占めています。
悪性腫瘍の治療方法は、腫瘍の種類や発生部位、進行度合いなど様々な要因によって異なりますが、一般的には抗がん剤治療、外科治療、放射線治療の3つが有名です。
抗がん剤治療は一般的にカテーテルや注射器を使用して薬を体内に入れる、または投薬によって癌細胞を攻撃することを目的とします。
抗がん剤治療はどうしても嘔吐や下痢、白血球減少などの副作用リスクを考えなければいけませんが、人間の抗がん剤治療の副作用とは異なり必ず副作用が起こるわけではない、または副作用症状が軽度で済むこともあります。
基本的に外科治療は悪性腫瘍を手術で取り除くことを目的としますが、手術できない部位であったり転移していて全摘出が難しい、高齢であったり健康状態が悪いなど様々な理由で手術できないこともあります。
全摘出であれば根治を目的とするケースもありますが、病理検査のためであったり緩和ケアの一環として行ったりすることもあります。
放射線治療では、放射線を当てることによって癌のDNAを傷つけて治療を行い、癌細胞を消す、または小さくすることを目的として行われます。
放射線というとX線検査を想像する方もいるかと思いますが、癌治療で使用する放射線はX線で使用する放射線よるもはるかに高いエネルギー量を利用します。
プロフィール
ペットライフ吉造 代表 上野 亮二
ペットライフ吉造では、ペットトレーニング、ペットホテルサービスを行っています。飼い主さまが困った時にすぐに手を伸ばせられる存在でありたいと思っています。
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