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2019年12月6日
2018年の全国犬猫飼育実態調査結果によると飼い犬の数は約890万3千頭程度で、平均寿命は約14歳まで延びました。
その背景には医療の発展、ドッグフードの高品質化、室内飼育の徹底など様々な要因があり犬の寿命が延びることはとても喜ばしいことですが、それによって犬の介護の必要性も増してきました。
今回は、老犬介護士として多くの方に知ってほしい老犬介護で大切なことについてご紹介致します。
老犬介護で悩んでいる飼い主さんは驚くほど多く、特に痴呆やボケによって夜泣きや徘徊、排泄処理などに悩んでいる方も多くいます。
それだけでなく、飼い主を認識できなくなってしまった犬や耳が聞こえない、体の不調など様々な要因で飼い主を噛んでしまう老犬もいます。
そんな中、どんなに可愛い愛犬であっても複雑な思いになってしまったり、最悪の場合はノイローゼになったりする方もいます。
老犬介護は飼い主がやるのが当たり前だと考える方もいますが、人間の介護であっても精神を病んでしまう方がいるのですから、どんなに可愛い愛おしい愛犬であっても時に精神的に参ってしまうことはありますよね。
そんな時は飼い主自身のためだけでなく、犬にとっても時に介護を人にお願いすることは大切なことなのです。
時に辛くなってしまった時は家族やペットシッターを中心に短時間犬の介護をお任せするのも飼い主が犬にしてあげられることの1つです。
イライラや不安などは、どんなに我を忘れてしまっているかのように見える犬であっても感情が移ってしまいますので、ご自身のためにも犬のためにも介護を一人で抱え込まないことが何より大切です。
老犬介護は肉体的にも精神的にも疲れることがあります。
大型犬の場合は寝返り含め1つ1つのお世話に体力が必要ですし、小型犬や中型犬であっても疲れは蓄積しやすくなります。
しかし、介護には考え方1つ変えるだけで素晴らしいことがたくさんあります。
老犬が久しぶりに良い便をした!久しぶりに起きた!久しぶりに自分を見た!
忘れてしまいがちですが、当たり前だった1つ1つの物事が感動に溢れ、出来事1つ1つが素晴らしい瞬間なのです。
辛くなってしまったら犬が元気だった頃を思い出すのも効果的です。
仕事をしている方であれば日々の笑顔での見送りやお出迎えなど、大抵の場合は犬との幸せな思い出がたくさんあります。
どんなに変わり果てた姿であっても目の前にいる犬は愛おしい自分の愛犬なのです。
最近では驚くほど多くの犬用介護用品が販売されており、驚くほど介護が便利になっているので日々の大変な介護生活では有効活用すると時間短縮になります。
一例として考えると、例えば30kg程度ある大型犬が歩行困難になってしまった場合は少し昔であれば飼い主1人では散歩させることすらできませんでした。
しかし今では、簡単に装着できる歩行補助ハーネスや車椅子、犬用カートなどが数多く販売されていたり、汚れが付きやすいものは使い捨てが出来たりなど、犬の介護時の負担軽減のために開発された商品が数多く出回っています。
老犬介護は長期に渡ることが多いので、「僅かなひと手間」を楽にする工夫がとても大切です。
老犬介護で大切なことについて簡単にご紹介致しましたが、老犬介護で何より大切なことは飼い主自身が精神的に追い込まれないために工夫をすることです。
辛くなってしまったら人に頼ったり介護サービスを利用したりすることも、飼い主が犬のためにしてあげられる立派なことです。
私の場合はこれまで犬問わず様々な動物の介護生活を何度も経験してきましたが、介護というのは犬と過ごす時間の中で一番犬と真剣に向き合うことが出来る時間だと思います。
早くして命を落としてしまう犬が多くいる中、介護年齢まで犬と一緒にいられるのは当たり前ではなく、とても幸せなことなのです。
プロフィール
ペットライフ吉造 代表 上野 亮二
ペットライフ吉造では、ペットトレーニング、ペットホテルサービスを行っています。飼い主さまが困った時にすぐに手を伸ばせられる存在でありたいと思っています。
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