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小型犬が気をつけたい病気

2019年10月31日

犬は大きさや犬種によってかかりやすい病気が異なる

予防が出来るものは予防しよう!

個体差はあるものの、犬は大きさや犬種によってかかりやすい病気が異なります。

その多くが、先天的(遺伝的)理由であったり犬の大きさや体の構造が理由であったりします。

今回は、小型犬が気をつけたい病気についてご紹介致しますので、予防が出来るものは予防し、万が一病気になってしまっても早期発見、早期治療ができるように心がけましょう。

老犬に注意が必要な「僧帽弁閉鎖不全症」

小型犬の場合に老犬期に特に注意

小型犬の場合に老犬期に特に注意が必要な心臓の病気が、僧帽弁閉鎖不全症(僧帽弁逆流症)と呼ばれる病気です。

僧帽弁閉鎖不全症は、犬の心臓病の全体の中のなんと約3分の2を占めている非常に発症しやすい心臓病であり、小型犬の中でも特に先天的理由で発症しやすい犬種はチワワ、トイ・プードル、ポメラニアン、マルチーズなどです。

僧帽弁閉鎖不全症は、心臓内の「僧帽弁」という部位が閉じなくなってしまう病気で、それに伴い血液循環不全が生じて体に様々な症状を引き起こしてしまう恐ろしい病気です。

比較的初期の症状では、運動後、また興奮した時の空咳が目立ちます。

病気が進行していくと空咳をする頻度が非常に多くなっていき、重度の僧帽弁閉鎖不全症の場合は呼吸困難によって倒れてしまうこともあります。

犬の写真

命にかかわる危険性もある「てんかん」

てんかんは脳の病気

てんかんは脳の病気で、脳がつくられている神経細胞である「ニュートロン」に異常が起こると発症します。

犬が急に脚を硬直させた状態で倒れてしまう病気で、痙攣しているように震えることがありますが、医学的には痙攣発作とは異なります。

多くの場合は倒れた時に口から泡が出て意識がない状況に陥り、失禁する場合があります。

通常は30秒程度で発作がおさまり、犬は発作前と変わらない状態に戻ります。

小型犬では特にダックスフンドに多い病気ですが、小型犬のみならず中型犬や大型犬にも発症する病気で、主な原因は先天性の脳の奇形、脳腫瘍や脳損傷によって引き起こされます。

しかし、脳に関係しない病気が原因となる場合もあり、低血糖症や低カルシウム血症、高カルシウム血症や腎臓疾患など考えられる原因が非常に多い病気です。

トイ犬種と短頭種に多い「水頭症」

トイ犬種や短頭種に多く発症する脳の病気

小型犬の中でも特にトイ犬種や短頭種に多く発症する脳の病気が水頭症です。

水頭症とは、脳内の脳脊髄液という物質が何かしらの異常で増加してしまうことによって、脳が圧迫され様々な神経症状を引き起こす病気です。

大抵の場合は先天的原因によって水頭症を引き起こし、引き起こされる症状は圧迫されている脳の部位によって異なります。

参考までに、大脳皮質部分が圧迫された場合は、感覚麻痺や痴呆になることがあり体が麻痺を起こす場合もあります。

主な治療方法は投薬で、脳圧を下げて症状を緩和させることが目的で副腎皮質ホルモン薬や降圧利尿薬が使用されることがあります。

犬の写真

小型犬に非常に多い「膝蓋骨脱臼」

犬のひざ関節部分の膝蓋骨がずれてしまう病気

小型犬の病気と言えば、膝蓋骨脱臼を思い浮かべる方も多いかと思いますが、膝蓋骨脱臼は犬のひざ関節部分の膝蓋骨(お皿のような形の骨)がずれてしまう病気です。

同じ膝蓋骨脱臼でも2種類あり、「内方脱臼(内側にずれる)」と「外方脱臼(外側にずれる)」があり、膝蓋骨脱臼になると犬は痛みで歩行時に可笑しな歩き方になります。

重度の場合は外科手術を行いますが、稀に軽度であれば内科治療で薬の投薬が行われたりサプリメントを利用したりします。

今回は小型犬が気をつけたい病気についてご紹介しましたが、小型犬は先天的理由、また体の構造上かかりやすい病気があります。

何より大切なことは、予防できる病気は予防し、病気になっても早期発見、早期治療を行うことです。

小型犬を飼っている場合は、日頃から小型犬がかかりやすい病気に対して動物病院で検査を行うことをおすすめします。

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